4.(歯周病原性)バイオフィルムって何?
食べカス(特に糖分)を栄養に、歯周ポケット内の歯の表面に歯周病の原因菌が群れをつくり付着し、その表層に粘性のフィルム状の膜を作った状態のことを言います。
簡単に言うと、「非常に毒性の強い、古く取れにくくなった歯垢(プラーク)」のことです。
<バイオフィルムの特性>
1) 歯に強固に付着しているため、歯磨きではなかなか取れません。
2)
細菌の塊がフィルムに覆われているため、
菌を殺す薬(抗菌剤)やうがい薬(消毒薬)が効きません。
3)
細菌が活発に増殖し、毒素や酵素を放出して、
歯茎を腫らしたり、歯の周りの骨(歯槽骨)を溶かしてしまいます。
従って、次のようなことが大切(必要)となります。
1)バイオフィルムが出来ないように、食後(間食も含む)すぐに歯磨きをする。 2)バイオフィルムが出来てしまった場合は、歯科医院にて機械的清掃(PMTC)を行う。 3)バイオフィルムが出来ていないか、定期検診にて確認を行う。
<バイオフィルムができやすい人て、どんな人?>
1)
食後直ぐに歯磨きをしない人
昼食後・就寝前の歯磨きもする必要があります。
2)
歯磨きが苦手な人(磨き残しがある人)
歯科医院にて、自分に合ったハブラシを選んでもらい、
正しいハブラシのあて方と磨き方を教えてもらう必要があります。
3)
歯並びが悪く角度的にハブラシがうまく当たらない人
歯科医院にて、自分に合ったハブラシを選んでもらい、
歯並びにあったハブラシのあて方と磨き方を教えてもらう必要があります。
時として、矯正治療を行い悪い歯並びを綺麗に治した方が良い場合があります。
4)
歯周病が進行し、歯周ポケットが深い人
歯周病治療を受けて、歯周病をなおして歯周ポケットを浅くする必要があります。
5)
形や合い(精度)の悪い不良な冠せが入っている人
歯磨きがしやすい形の、精度の良い(合いが良い)冠せにやり直す必要があります。